文献リストの作成

 

 

参考にした文献、資料を一覧にして列挙するには論述の基本です。文献の挙示やリストの作成法はいろいろありますが、ここでは岡原が採用しているものをあげます。

文献の書誌情報を整理します。

①著者名 ②発行年 ③書名 ④発行場所(出版社)

 

私の本を例にすると

岡原正幸 1998 『ホモ・アフェクトス』 世界思想社

 

日本語文献では、単行本では『〜』、雑誌論文では「〜」括弧で示します。

 

多数の文献を挙げる順番は、著者名のアイウエオ順、アルファベット順です。

同じ著者の場合は、発行年の古いものから挙げます。

 

岡原正幸 1987 「感情経験の社会学的理解」 『社会学評論』151号 321−335頁 日本社会学会

 

ここでは、雑誌所収の論文です。社会学評論という雑誌の151号の321ページから335ページに掲載されている論文です。発行場所は、出版社ではなく、発行元の学会名です。

 

そのほか、いろいろな場合(新聞、論文集の一章、ウェブ)があるでしょう。

 

大事なのは、どの文献なのかを、読む人がはっきり分かるということです。先の四項目を押さえれば、同姓同名、同一書名、同一出版社、同一発行年という奇跡的な文献がないかぎり、どの文献なのかをはっきり示せるということです。

ウェブ上のホームページを参考にしたら、そのページの制作年ではなく、そのページを見た日時(ダウンロードした年月日と時刻)を記す必要があります。それはネット上の資料の継続性が出版物と異なるからです。

本文で引用や参照する場合、そこで用いられた文献や箇所を明示しなくてはなりませんが、このような文献リストがあれば便利です。

 

たとえば、文章をそのまま引用する場合、文章を「〜」で括り、その直後に、(岡原 1998 50)とすれば、この引用文は、岡原正幸1998年発行の文献の50ページにある、ということになります。


あるいは、

 岡原(1987)は、感情について社会学的に議論し〜

という形式で、参考にした文献を明らかにします。


いずれにせよ、注を付したりして、文献を示すよりもかなり省力できます。